魔法は暮らしに充ちる【内なる炎 I See Fire】

何年も前のこと。暮らしの中にある火と水と風を扱い馴れない事が多くなった印象を覚えました。

あの炎、あの風、あの海は、あの光は、あの影は、わたしの内にある。これをおもうことで自身が宇宙となる、古神道にも通じる感覚は、今は特別なものになっています。

「魔法とは、あなたそのもの」
「あなたの魔法を使って」
アマフネ ミオウ 2023.08.06
誰でも

【季節のごあいさつ】

こんにちは。

夏の土用の頃、いかがお過ごしでしょうか。

土用明けは8月7日。

8月8日は立秋ですね。

立秋以降も暑いには変わりありませんが、明らかに夏とは異なる初秋のはじまりです。

太陽の勢いが変わり、婚姻色になったとんぼの数が増して、虫の鳴く音が大きくなっていきます。

枝豆として育てていた大豆が鞘を固くして豆になろうとする。

菊などの長日植物は花芽をつくることへ全力を注ぐ。

雌の虫たちは産卵へ向けて、からだが大きく充実してくる。

立秋以降、わたしの周囲ではこんな様子を見ることができます。

皆様の周辺ではいかがでしょうか。

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【四季】

春から翌春までの四度の季節の変わり目を越えなくてはならないという点で、生き物にとって四季は大変過酷だなと感じます。

何をしてもしなくても季節はめぐりますが、めぐるというのはエネルギーの流れと同時に行われている多くの複雑な仕事で構成されています。

共感覚的には、宇宙の止まることのない流れは大河のような奔流となり、その周囲の空間に羽ばたくたくさんの蝶として四季の全体が見えてきます。羽ばたきの軌跡を使って空間を精緻に編み上げるたくさんの蝶。蝶の仕事のおかげで四季がめぐる。

四季は、複雑多様なものを原理に基づき理路整然と進めるから美しいのだと思っています。

その原理を、便宜上、わたしは愛と呼んでいます。

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【魔法使いの生まれる暮らし】

何年も前のこと。

暮らしの中にある火と水と風を扱い馴れない事が多くなった印象を覚えました。

手動で火加減をすること、お風呂をガス等で適温に沸かすこと、小さな火力やストーブひとつで部屋全体を温めること、家屋の風の通り道を把握して効率的に換気すること、扇風機で部屋にいるすべての人が涼しくなること、などの話をすることがとても難しくなっている。

周りの観察を続けていくうちに、暮らしの中にある火と水と風を使うという発想そのものが途絶えているのだとわかりました。

その後スピリチュアルの学びに入り、目に見えず形にならない淡いものをなんとかして汲み上げて、見える世界へ活かしていくための活動を始めた頃、魔法の講座をしたことがありました。

心に残ったことがあります。

魔法の基本のひとつ、暮らしの中つまり現象世界のありふれた光景と自分自身から小さな火と水と風を見つけることからはじめるのですが、それがとても難しかったのです。

もちろん、皆さんに力や能力がないのではありません。

地球においての火山や大河、季節風、太陽、月などに相当する小さな火や水や風。更には雷や天体を、身の内と身の周りへ感じることに慣れていなかっただけ。感じたことがなかったので自信がなかっただけ。それだけでした。

一日かけて一緒に体感を重ねていくと、皆さんは魔法の基本を“思い出して”行きました。

そういったことを通して感じたことは、住環境と暮らしについてでした。

魔法に欠かせない火と水と風と土と空、自然界の4ないし5元素を扱うこと。それは暮らしそのものなのだと思いました。

繊細な感性の素晴らしさよりも生きづらさに意識が向く風潮の中、感性を活かせずに苦しむ方々へ、暮らし方を切り口に何か出来るのかも?と思ったのもそのときでした。

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【I See Fire】

曲をひとつ、ご紹介致します。

エド・シーランさんの歌、  I See Fire です。

2013年の映画『ホビット 竜に奪われた王国』のエンド・クレジットで使用され同作のサウンドトラック盤にも収録された。Wikipediaより。

そのカバー曲、サモア出身ソレ・ミオさん

I See Fire

私がこの曲をはじめて聴いたのは、ソレ・ミオさんの歌う方でした。

プロモーションビデオの中で流れるニュージーランドの大自然と、繰り返される歌詞“I See Fire”。

それは私にとって、内なる火を見る魔法のことを歌った歌にみえました。

あの燃えている火を、わたしの内に見る。そんな歌に聴こえたのでした。

***

【終わりに】

あの炎、あの風、あの海は、あの光は、あの影は、わたしの内にある。これをおもうことで自身が宇宙となる、古神道にも通じる感覚は、今は特別なものになっています。

暮らしの中の火と水と風を使いこなす。

天の星を、体の空隙・腔へ見る。

脊椎を走る流れに稲妻を見る。

鼓動、拍動に地殻変動を見る。

血流に大河を、呼吸に風を見る。

特別になってしまったこの感覚は、暮らしの中で小さな炊事の火を調節し、ろうそくの火を灯すことで再び思い出せるものでもあります。

暮らすことは生きること。どう暮らすかということは魔法の発動にも関わっていると考えています。

ご覧くださいまして、ありがとうございました。

アマフネ ミオウ

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